●製作日 |
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平成28年6月 |
●製作日数 |
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3日 |
●製作の動機 |
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親が高齢になってきて、親の住む隣家との通路になっている出入り口に、手すりがあるといいと言う話になり、自作することにした。 |
●材料 |
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杭(180cm×2)、角材(横板、貫板、支え用2)、手すり用に加工した丸材、手すり用の金具(×2)、L字金具(×2)
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●作り方 |
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- 杭の場所の地面の調査
どの程度の深さまで打ち込むかがキー。高さから逆算しないといけない。手すりの高さが、地面から120cm程度なので、その半分の60cmは地面に埋めたい。
それほど深くしなくてもよいのかもしれないが、ぐらつかないようになるべく深くする。
ただし、家屋の周りなので、もしかして何かの配管が埋まっていたりするといけない。そのため事前に畑作業用の細いポール(緑色の奴)を地中に差し込んで調査した。
大丈夫そう。
- 杭を打つ
杭の60cmのところにマスキングテープを巻き、斜めにならないよう慎重に打ち込む。3回ぐらい打って垂直を確かめ(周囲から目視)、ちょっと曲がったと思ったら修正し、
また3回打ち込む、を繰り返し、徐々に打ってゆく。慎重に作業したので、かなり垂直に立てることができた。
- 高さ決めと水平出し
ドアノブより数cm低い位置で、片方の杭の頭を切る。垂直になるように、直角な板をガイドに使ってなるべく水平を出すように切ったが、
ここはもう少し工夫の余地があったかもしれない。
2本の杭が水平になるように、他方の杭を、最初に決めた杭よりも若干高くなるように頭を水平に切り、板を渡してその上に水平器を乗せ、
水平を確認する。水平になるまで高い方の杭を少しづつ打ち込みながら、この作業を繰り返す。これで、2本の杭は精度よく同じ高さになる。
- 中板の取り付け
最も苦労した工程。構想では杭に切り欠きを空け、ここに中板を差し込むようにしてL字金具で留めるつもりだったが、実際にやってみると
左右の杭が微妙にねじれて、上板がぴったりくっつかくなる。
しかたがないので、切り欠きはあきらめ、中板側に木ダボを立てて、麻紐で杭に縛り付けることにした。上板を取り付けるまでは仮留め状態にして、
上板を取り付けてから木工用ボンドと紐でしっかり固定した。ここは、もっと正確な設計と施工が必要な個所だった。
- 上板の取り付け
上板をどう付けるかは、ちょっと悩んだが、木工用ボンドを塗った後、長いコースレット1本を打ち、内側でL字金具で止めることにした。
コースレットを打つところには、下穴を空けておかないと割れる危険があるので、必ずコースレットより若干細い径で下穴を空けておく。
垂直に下穴を空けておくことが、強度には重要。
L字金具の締め付け順も重要で、左上、右上、左下、右下などように順に少しづつ締めて行き、ピッタリ止める。
- ニス塗り
ここで、中板、上板と、最後に取り付ける地面と杭の間の斜めの補強板2枚にニスを塗っておく。特に補強板は、地面に着く部分があるので、念入りに
塗った。塗る前にサンドペーパーをかけ、ニスは2度塗りする。
- 手すりの取り付け
上板と金具、金具と手すりを木ネジで止める。順番を考えないとピッタリ付かない。以下の順。仮にA端、B端と名前を付ける。
- 先ずネジを付けずに金具と手すりを置き、ちょうどよい位置で、上板に金具の位置を墨付け。
- A端で、手すり(丸)と金具を取り付け
- A端の金具を上板に取り付け。4か所中2か所を動かない程度に仮止め。
- 次にB端の金具を上板に取り付け。こちらも4か所中2か所を動かない程度に仮止め。
- B端で、手すり(丸)と金具を取り付け。手でピッタリと押さえて緩みのないように占める。
- 最後に、上板と金具の残り2か所づつを順に絞めてゆき、取り付け完了。ほぼピタリと付く。
- 斜めの支え板の取り付け
杭と地面の間の斜めの支えを取り付ける。
- 角度は20度。2×4の廃材で、あらかじめ角度を80度にカットした冶具を作成
- 冶具を杭の設計した高さに当て、鋸で80度の切り込みを入れる。
- 支え板がはまるように、切り込みの下側をノミで削る。
- 若干地面を削り、木工用ボンドを塗って支え板をはめ、更にコースレットで止める。
- 2本目の杭も同様に支え板を取り付け、完成
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●工夫した点 |
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- 杭を打ち込む深さの検討。手すりなので、しっかりと作りたかった。地上に出て切る部分の半分程度は打ち込むようにしたので、かなり深く打つ必要があり、下に配管などがないかを、農作業用の鉄の棒を入れるなどして調査した点がまず第1の工夫点。
- 天板の水平を出すために、2本の杭の間に上板を渡して、その上に水平器を乗せ、水平を見ながら少しづつ杭を打って最終的に水平を出した。
- 手すりの取り付け方。何も考えずに付けていたら、どこかに隙間ができて、しっかりピッタリ取り付けられなかっただろう。
- 中板の苦肉のダボ+麻紐。ここは最初からきちんと設計しておくべきだったと反省。
- 斜めの支え板の取り付け。これがあるだけで、安定感が倍増した感じ。80度の角度の冶具で正確な切り込みを入れたため、変に歪むことなく、設計通りの角度で地面との間の支えを設置することができた。
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●所感 |
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裏の戸が開けやすくなったと親にも好評。仏壇の花を一旦置いておく場所も作ってほしいなどの新たな要望も出ており、季節がよくなったら追加の工事を予定している。
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