デジタル時代の身体

プロプリオセプション考・その3 ~ アバターの身体感覚

最近、facebookがMetaに社名を変更して、メタバースに取り組むというニュースを聞いた。テレビのニュースでは、メタバースの中にある会社に、社員のアバター達が出勤して、バーチャルな会議室で思い思いの恰好をしてミーティングをしている様子を...
プロプリオセプション考

プロプリオセプション考・その2 ~ つながる感覚

前回のおさらいで、プロプリオセプションについて説明しておこう。プロプリオセプションとは、空間内の身体の状況を知覚する自己受容感覚で、視覚や聴覚といった通常の五感とは異なり、知覚することも目で見ることもできないので、無意識の第六感とも呼ばれて...
プロプリオセプション考

プロプリオセプション考・その1 ~ 観ると聴く

プロプリオセプション(PROPRIOCEPTION)。この言葉、聞いたことがない人がほとんどだと思うが、WIRED 2021 VOL.43 The World In 2022 のP.31に、イギリスのオープンユニバーシティーで読書と子供の発...
共視考

共視考・その1 ~ eスポーツと共視

NHKカルチャーラジオで、佐倉統さんの「科学技術と上手に付き合うために」という話を聞いた。その中で話題になっていた、「共視」について取り上げる。共視とは、二人以上の人がともに一つの対象に目を向けることを言う。佐倉さんのラジオ講座では、ロボッ...
能楽鑑賞入門を聴く

能楽鑑賞入門を聴く・その4 ~ 平家物語と能

平家物語は敗者の文学だと、以前、新聞の日曜版特集で読んで、なるほどと思ったことがある。戦記物なので、勇ましい戦の文学と思われがちだが、実は敗者目線で、人間の弱さなどを描いた文学なのだと。そもそも源平の戦いでは、平家は敗者なので、題名からして...
能楽鑑賞入門を聴く

能楽鑑賞入門を聴く・その3 ~ ロマンを感じる心

前回に続いて、NHKカルチャーラジオの能楽鑑賞入門を聴く、の3回目である。 世阿弥が能楽を大成した当時の話も、印象深く記憶に残っている。世阿弥の父である観阿弥は、奈良を本拠地として活動していた大和猿楽の一座を率いていたが、京都へ進出し、13...
能楽鑑賞入門を聴く

能楽鑑賞入門を聴く・その2、道具考・その6 〜 道具としての能面

前回の続きで、NHKカルチャーラジオ・芸術その魅力の「能楽鑑賞入門」を聴いて考えたことを書く。 恥ずかしながら、この講座を聴くまで、能が仮面劇であるということを認識していなかった。言われてみれば、確かに能舞台にいる役者さん(能楽師という)は...
能楽鑑賞入門を聴く

能楽鑑賞入門を聴く・その1 〜 型を極める

NHKカルチャーラジオ・芸術その魅力で、伝統文化ジャーナリストの氷川まりこさんが、能楽鑑賞入門という題で話しているのを聴いた。その中で心に残った話題をいくつか取り上げてみたい。まずは能の構えから。 人間の身体の基本形は「立つ」ことである。足...
記憶考

記憶考・その6 〜 天城越えと鹿男

先日、ふと見ていたTVで、松本清張のドキュメンタリー番組をやっていて、清張さんの「天城越え」という小説が、川端康成の「伊豆の踊子」を意識した、言わば対抗作品だということを紹介していた。伊豆の踊り子では、主人公はエリートの若者で、相手は清純な...
記憶考

記憶考・その5 〜 記憶装置としてのDNA

DNAは生物の仕組みの根幹となっている物質で、生物としての情報伝達と実体としての生体を作り出す設計図の役割を担っている。どんな生き物も、体内にアデニン・グアニン・シトシン・チミンの4種類の塩基と呼ばれる物質が並んでいる紐型の高分子を持ってい...