役にたたないこと

役に立たないこと考・その2 〜 オカザえもんと巨大加速器

愛知県岡崎市のご当地キャラクター「オカザえもん」の生みの親のデザイナー、斉と公平太さんが、「美の二重基準」ということを言っていた(2019年3月1日の中日新聞に掲載)。二重基準とは、美術の専門家の世界の基準と、それ以外の一般の人の基準の2つ...
役にたたないこと

役に立たないこと考・その1 〜 本田宗一郎の本業と副業

NHKの科学番組(サイエンスゼロ)で、ホンダの創業者、本田宗一郎さんがかつてやっていたアイデアコンテストを取り上げていた。とにかく役に立たないものを作るコンテストで、パチンコ(板に釘がたくさん打ってあって、小さな鉄の玉を右下から弾いて穴に入...
部分と全体

部分と全体・その3〜歴史の部分と全体・マンダラ

「日本史の新常識」(文春新書)という本の序章を出口治明さんが書いていて、通史「交易から見れば通史がわかる」というタイトルなのだが、それがすごく良かった。人生の質が1レベル上がったような気がした。大きな歴史の流れを俯瞰してとらえていて、あぁ、...
科学考

科学考・その8~プランク定数と単位の深淵

前回、1kgの定義がプランク定数を元にして決められるものに変わるという話題を取り上げた。その記事を書くとき、Wikipediaの「キログラム」のページに、”これはプランク定数がもはや実験値ではなく、定義定数となることを意味する。”と書いてあ...
科学考

科学考・その7〜1kgの定義と身体感覚

これまで、1kgとは、パリ郊外の国際度量衡局に保管されている金属の塊「国際キログラム原器」の重さ、と定義されていた。しかし、この科学技術の発達した時代に、いかに厳重に保管されているとは言え、未だに金属の塊の重さを基準としているのはいかがなも...
QOL

QOL・その3〜オープンソースと民芸

民芸がちょっとしたブームになっているようだ。いつも聴いているラジオの教養番組で、民芸の話題が取り上げられていたし、本屋でも、NHKテキストのコーナーで、「私の好きな民藝」というテレビ番組のテキスト本を見かけた。その本の冒頭で、民藝案内人の鞍...
帰納の時代

科学考その6・帰納の時代その5~ベイズ統計の帰納的な世界

量子力学で、今もわかってない基本的な問題の1つに、波束の収束問題がある。量子力学で扱う粒子は、観測するまでは空間的な広がりを持っていて、存在確率の空間分布(確率波)でしか記述できないが、観測した途端に、一瞬にして観測したその1点に収束するこ...
スターウォーズと歴史

スターウォーズと歴史・その2~スターウォーズと壬申の乱

奈良・明日香村を自転車で散策したのがきっかけで、歴史好きになり、BSの歴史番組を見るようになった。中でもNHK BSの「英雄たちの選択」という番組は、磯田道史さんの鋭いコメントが好きで楽しませてもらっている。その番組で先日、「壬申の乱」がテ...
QOL

無駄を省かない生活 ~ 火星生活とゲノムの無駄

人類が火星で生活することを真剣に考える時代、アメリカの民間団体である、火星協会が、アメリカの砂漠や北極圏で、「火星模擬生活実験」というプロジェクトをやっている。数か国から1名づつ選ばれた隊員が、火星を模擬した実験棟で、半年近くにわたる長期間...
なりよく生きる

なりよく生きる・その3 ~ Classic = Timeless Way

先日見たTVで、NHK交響楽団のスペシャル番組をやっていた。歴代のN響指揮者の名演奏をちょっとづつ紹介するという番組で、ノイマンとかマゼールとか、有名な指揮者の昔の映像が出て、思わず見入ってしまった。最近、スマホに入れている音楽は、Kenn...