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SDGsを読んでみる・その2 〜 SDGsと般若心経

time 2019/11/04

 SDGs、いいこと書いてあると思って、17のゴールズを声に出して読んでみた。タイトルの”Sustainable Development Golas”で始まって、Goal 17の最後は、”Sustainable Development Goals”で終わっている。そう言えば、般若心経も、タイトルの「摩訶般若波羅蜜多心経」で始まって、「般若心経」で終わっている。全体の長さも、ノートに書けば1ページぐらいで、だいたい同じ。なんとなく、ちょっと似ているなぁと思って不思議な気持ちになった。

 般若心経は、一切が空であることを悟りましょうと呼びかける文書、SDGsは、良い世界に向かうための目標を共有するための文書で、書いてある内容は全然違うが、強いて言えば般若心経も、空であることを悟って苦しみから抜け出して良い世界を目指しましょうと読むこともできる。でも、SDGsは、一切が空であるなどというブッ飛んだことは言わない。あくまでも、開発を続けてもっと豊かになりましょう、ただし、長続きするように、と言っている。こっちのほうが全然好きだが、そもそも、そんなことできるの?という矛盾をはらんでいることは確か。でも、あえて、その困難なことに挑もうよ、と呼びかけているのだ。それに比べて、般若心経は、どうせそんなことできないので、この世は一切空なんだと諦めようと言っているように読めてしまう。多分、自分の読み方が浅いのだろうが、SDGsのようなちゃんとした文書と比べると、般若心経のように、一般人の理解を拒む難解なものは、どうしても分が悪い。

 般若心経はわかりにくいからダメだと言うつもりは毛頭ない。仏教の教えの中心として長いこと読まれ続けてきた良い教えなのだろうとは思う。でも、ちょっと似ているこの2つの文書、どっちがいいかと言われたら、今の自分には、SDGsの方がよっぽどいいなと思う。人類が目指すべき方向を示した言葉の連なりを読んでいると、なんとなくシャンとした気持ちになってくる。

2019.11.4(月)振替休日
写真:自宅仏壇前にて撮影

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Toshi's Profile

会社員(製造業・雇用延長)。元SE、元大学非常勤講師、元ロルファー。DIYと散歩とメモが趣味。Moleskineを持ち歩いている。愛知県岡崎市在住。
toshi@ueba.sakura.ne.jp
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