2024/04/14

MOLESKINEを持とうと思ったきっかけは、自分でもよくわからないが、最近手に取った、手帳に関する本の内容が心に残っていたからだと思う。野口晴己さんと言う方が書いた、「能率手帳の流儀」と言う本で、自らの手帳体験を通して、手帳とともによりよく生きる、と言うようなことの書かれた本であった。その本では、「手帳は、後から読み返してみてこそ価値がある」と言われており、自分は、昔の手帳など、今までほとんど見直したことがなかったと言う事実に気付かされた。そして、後から見直したくなるようなメモや日記を書いておきたくなった。
以前、会社勤めをしていた頃の私は、普通の能率手帳のような、主にスケジュール管理用の手帳を使っていた。ただし、スケジュールは、バーチカルタイプが良いという程度のこだわりはあった。バーチカルタイプとは、日にちが横に並んでいて、時間が縦軸にあるタイプのものである。しかし、その頃の手帳は、ほぼスケジュール管理にしか使っておらず、今考えると、なんともったいないことをしていたものか、と思う。
その後、以前の会社を退職した直後に、なぜか、昔から使おうと思っていた、バイブルサイズのシステム手帳を購入した。いわゆるリフィールと呼ばれている、6穴のバインダー型の手帳である。それほど高価なものではなく、Davinchiというブランドの、安価ではあるが、本革のシステムノートである。これに、バーチカルタイプのスケジュールと、通常のちょっとしたメモ、ふと思い浮かんだアイデアメモ、日記、読んだ本の感想や、読みたい本のリスト、心に残った良い言葉、備忘録など、スリムな外見にもかかわらず、意外と豊富な中身を実現して、満足していた。しかし、今では、そのシステム手帳は本箱の片隅に置かれて、もっぱらMOLESKINEを持ち歩いている。
MOLESKINEを使い始めてから、手帳に関する本を何冊か読んでみて、糸井重里さんの、「ほぼ日手帳の秘密」にも出会った。その中で、糸井さんは、ほぼ日手帳を作るきっかけの1つに、こんな意味のことを語っている。手帳というものが、いつの頃からか、目標を達成するための道具となってしまったのが気にいらない。それを読んで、そうだ!と思った。自分の手帳の使い方も、会社員時代の癖が抜けないためか、知らず知らずのうちに、何かを管理するための道具のような感覚で使っていたことに気付いた。もっと、リアルな今を残しておけないものか、と。そのような今を残しておくことができれば、後で見直したくなるだろうし、その中から、価値ある何モノかを掬い出せるのではないかと思ったのである。糸井さんはすごい天才的な人だけど、私と感覚が似ているところがあるなぁと嬉しくなった。「ほぼ日」もいいけど、今は、I love MOLESKINE!なのである。今回は、MOLESKINEの何にそんなに心惹かれるのか、という話ができずに終わってしまった。それは、次回に書く、とメモッておこう。
2010.4.27(火)